説教壇の扉(一対)
エジプト、カイロ
ミンバール(説教壇)は、階段の最下部に扉があり、この階段を登って演壇へ上がるようになっています。この一対の扉は、おそらくカイロのアミール・サイフ・アル=ディン・カースンからのものと思われます。カイロのモスクの調度品の中でも、特にマムルーク朝(1250–1517年)のものは、複雑に組み合わされた多角形模様の装飾を特徴としていました。この扉には多様な模様が使われており、その大半は石の彫刻、大理石のモザイク、スタッコの窓格子など、他の素材にも見られます。それぞれの要素が全体のできばえに影響するため、これらの模様を施した製品には、極めて正確な切断の技術を必要としました。
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