穀物の収穫
Pieter Bruegel the Elder Netherlandish
8月と9月の収穫風景を描いたこの作品では、農民が木陰で昼食をとり、遠景では人物が遊び、船が港から出帆しています。自然の営みにことのほか敏感だったブリューゲルは、それまで風景を描くことの名目だった宗教的主題から、新たな人文主義に移行し、西洋絵画の転機となる作品を作り上げました。ブリューゲルの地元の風景の描写は理想化されたものではなく、自然と人間の活動の観察に基づいていました。構図の余白に描かれた広大なパノラマは、ブリューゲルが描こうとしているのは四季の節目となる人間の営みではなく、風景そのものの雰囲気や変化であることを証明しています。1年の移り変わりを描いた6連作の1枚であるこの作品は、アントワープの商人ニコラース・ヨンゲリンクが依頼したものです。
#5179. 穀物の収穫
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